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連載記事

有識者よりコメントを頂きました。

2010年7月 ご法話

海徳寺のある習志野市は、大きなベットタウンである船橋市と千葉市の幕張メッセに挟まれた地区です。元々は海であった所を埋め立てて、車で10分以上走らなければ海にたどり着けません。また、以前原野(日本陸軍の練兵場)であった場所も、団地や学校(大学や関連施設)、病院等になり、現在人口は6万9千世帯、16万人となりました。代々地元生まれの人より、別の場所で生まれ育ち、習志野に転居してきた人が多い土地です。当然菩提寺との付き合いをきちんとしている家庭も多くありません。核家族のため、身内の不幸も経験していないのではないかと思える家庭も多いようです。 3年前、海徳寺には時代の要請に合わせ、ペットの納骨堂を造りました、それは、電話でペットの葬儀や供養の依頼が増えてきたからです。ペットの葬儀をして驚いたことは、大人(主に女性)も子ども(中学生以下)も、涙を出して悲しむ人が多いことです。通常の葬儀(本業である人間の葬儀)では、施主はそれなりの歳ですから、取り乱すことは少ないかも知れません。でも、小さい子どもたちの悲しむ様子を比べると、はるかにペットの死に接した時の方が、大きさと深さを感じます。私は僧侶として、『生きとし、生けるもの』の命は全て大切であると考え、行動してきたと思っていました。でも、子どもたちの心の支えになっているのは、以外にペット達ではないかと感じることが多くなりました。人の命と同じく、『ペット』の供養もきちんとすることにより、救われる子どもや人がいることを、きちんと心に留めて法要をしていきたいと思います。

加藤貴啓
動物供養協議会寺院部会
日蓮宗海徳寺住職
加藤貴啓
千葉県習志野市津田沼5-3-3
http://www.kaitokuji.or.jp


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